こんにちは、すん(@shunpostcom)です。
あなたはIcewine(アイスワイン)を知っていますか?
お酒好きな方なら名前は聞いたことがあるかもしれません。ちなみに私はカナダに来るまで知りませんでした。。 ほとんどの人がカナダ名物と言ったらメープルシロップを思い浮かべるのではないでしょうか。アイスワインときた人はカナダ通ですね。
アイスワインとはその名の通りワインの一種です。ただの冷えたワインではないですよ。
世界一のアイスワインを誇るワイナリー、”PILLITTERI ESTATES WINERY”(ピリテリー・エステーツ・ワイナリー)の見学に行ってきました。世界のワインコンペティションで度々受賞しています。
ワイナリー内部を案内してくれて、アイスワインの歴史や作り方、そして試飲をさせてもらいました。
とってもいい体験ができたのでシェアします。
アイスワインって何?
何も知らずにその名を聞くとコーヒーがアイスコーヒーになるように冷えたワインなのかと思いますが、ワインとアイスワインは全くの別物です。
発祥の地はドイツでオーストリアに波及、その後安定してアイスワインを生産したいためにカナダはナイアガラへ移住しアイスワイン生産を始めました。そのシェアはカナダが40%以上を占めます。
起源はドイツの農民が冬の間凍ってしまって収穫されずに持てあましていたブドウを勿体ないしワインでも作ってみるかと始めたことがきっかけで生まれたそうです。
アイスワインとは国際商標でありその名を名乗れるのはドイツ、オーストリア、カナダで生産されたもののみだそうです。シャンパンはシャンパーニュ地方で作られたものだけ、と同じですね。
味、香り、色
味と香りはものすごく甘-----------いです。まさにデザートとしてのワイン。甘すぎるので少しずつ飲みます。
その甘さは100%自然由来の甘さです。砂糖や甘味料などは一切使われません。
色は赤だと美しいルビーの色をしています。白は淡い黄緑色をしています。
製造方法
Harvest of the Icewine grapes occurs when temperatures have reached -8*C or colder. When pressed,these hand picked, naturally frozen grapes yield a juice with an intense concentration of sugars, acids, flavours and aromas.
アイスワイン用ブドウの収穫は、気温が-8℃以下になると行われます。 手で摘み取られた自然に冷凍されたブドウは押されると、強い濃度の糖、酸、風味および香りを持つジュースを生み出します。
Pillitteri Estates Winery Niagara Ontario Canada producing VQA wine
このようにカナダの厳しい冬の寒さだからできる製造方法になっています。このためあえてブドウの収穫時期を最も寒い12月~2月に行います。自然に凍ったブドウのみ使われます。
その製造方法の難しさから生産できるワイナリーは多くなく、1本あたりのお値段もそこそこします。。間違いなくとっておきのおみやげになります!
PILLITTERI ESTATES WINERY 基本情報
ナイアガラオンザレイクにあります。ナイアガラオンザレイク周辺はたくさんのブドウ畑が広がっていて収穫前なら一面に広がるブドウ景色が見られます。
PILLITTERI ESTATES WINERY
1696 Niagara Stone Rd, Niagara-on-the-Lake, ON L0S 1J0
10:00am-6:00pm
祝祭日、年末年始などは休みになることがあるので事前にウェブサイトをご確認ください。
ワイナリー見学へ飛び入り参加
事前に予約しなくても見学できました。案内が始まる時間になったらエントランスに行って待ちます。この時はクリスマス前だったのでクリスマスツリーが飾ってありました。
クリスマスツリーの裏には美しい装飾がされた荷車がありました。シチリアンカートと言うそうです。PILLITTERI家の家宝として展示されています。ちなみにワインとは直接関係ないみたいです(笑)
外に出るとワインが入った大きなコンテナがたくさん並んでいました。
そして地下に入り、バレルセラーを見せてくれました。
地下への階段を下りているときからすでにブドウの良い香りがしました。
そしてそこにはまるで地下神殿のような美しい風景がありました。
頭上に23台つるされている椅子はPILLITTERI家のラッキーナンバーである「23」から来ています。また中央のテーブルは500インチ(12.7メートル)もあり最も長い(かもしれない)テーブルと言われています。(ちなみにこれらも直接ワイン製造とは関係ないっぽいです。)
この部屋は決してただのショールームではなく一定の温度と湿度が保たれたバレルセラーなのです。
そしてお待ちかね、ワインの試飲タイムです!アイスワイン初体験!
試飲ではワインおよびアイスワインを飲むことができ、グラスの持ち方から飲み方指南をしてもらえます。これを知ったらカッコいいオトナになれますね!
ワインは他のお酒とは異なり味がすぐに変化するもので繊細です。感覚を研ぎ澄まして温度、香り、色、味を五感で変化を楽しむものなのです。
他の見学者さんに話を聞かずに注がれてすぐワインを飲んだおっさんがいまして、ちょっと面白かったです。ガイドさんのやれやれといった表情が忘れられません(笑)
戦利品
テーブルワインの赤と白、そしてアイスワインをゲットしました。
テーブルワインは1本14ドルだったと思います。アルコール度数は赤が13%、白は12%です。
“VQA”のマークは”Vintners Quality Alliance”の略で、カナダワインの品質認証基準を満たしたものにしか付けられないマークです。
アイスワインのボトルは小さめです。375mlしかありません。それでも40ドルもします。高級品です。
なおピリテリー・エステーツ・ワイナリーのワインはトロント市内にあるLCBO(オンタリオ州の酒屋)でも探せば置いてあるようです。(実際に私自身はまだ見つけていないのですが、、)
ピリテリーのワインならワイン通に「コイツわかっとるな」と思われるほど高品質のワインだそうですよ!(現地カナディアン談)
以上、PILLITTERI ESTATES WINERY見学の様子でした。
日本にいた時ワインといったらカリフォルニア産かフランス産、コスパに優れたチリ産を見かけていたのですが、カナダのワインって試したことがなかったです。本当においしいですよ!
ここまで読んでくださりありがとうございました。