カナダで仕事するとなると給料を入れる銀行口座が必要ですね。
カナダでの給与受け取りは振り込みはもちろんありますが、小切手もなお主流です。
どちらにせよカナダドルで受け取るならばカナダの銀行口座ですると手続きが楽です。
それではどんな銀行を選ぶとよいか、各行の特徴を知りたいところです。
カナダには5大バンクと呼ばれる5つの大手銀行があります。
それらはRBC(アールビーシー)、Scotiabank(スコシアバンク)、BMO(ビーモ)、TD(ティーディー)、CIBC(シーアイビーシー)です。
今回はカナダ5大バンクについて紹介します。
これに加え、決済サービスInterac(インタラック)についても書きます。
日頃のお買い物でメインの支払い方法になるとーっても便利なものですので知っておいて損しませんよ!
・どの銀行にすればいいか迷っている
・買い物のときカードタップで払うあれがやりたい
日本の銀行との違い
最初にざっくりとカナダと日本の銀行の違いについてです。
特に大きな違いは毎月5~15ドルほどの口座維持手数料がかかることです。
カナダ5大バンク | 日本の銀行 | |
Monthly fee (口座を維持するための手数料) |
有料(約5~15ドル/月) 条件によっては無料 |
無料 |
通帳 | なし | あり |
オンラインバンキング | あり | あり |
Interac e-Transfer (Eメールで送金) |
同行宛も他行宛も無料 |
Interac社サービスは無い。 他行宛振込として見れば数回無料~有料 |
Chequesがよく使われている
カナダでは給与支払いにCheque(チェック、小切手)がよく使われています。
チェックをもらったらデポジット(預け入れ)するのに2つの方法があります。
・ATMでデポジットする方法
1. ATMに備え付けのデポジット専用封筒にチェックを入れる。
2. ATM画面からDepositを選択する。
3. チェックに書かれた金額を入力する。
4. ATMに封筒を投入する。
・アプリのキャプチャ機能でデポジットする方法
1. アプリ画面からDepositを選択する。
2. チェックに書かれた金額を入力する。
3. チェックをスマホのカメラで読み取る。
言うまでもなくアプリがおすすめです。
インターネットに繋がるところならどこでもスマホだけで出来ます。
読んだチェックは捨てても構いませんが、手元に残しておくと後で見返せます。
ATMデポジットではチェックが飲み込まれるので手元から無くなってしまいます。。
カナダ5大バンクを比較
カナダ5大バンクの特徴を比べてみました。
Chequing Accountにも色々種類があるのですが、ここではワーホリ勢に最適なNewcomersアカウント(移民者向け)で比較しました。
Newcomersアカウントは口座維持費が一定期間無料の移住したての人に優しい口座です。
TD以外は口座維持費の無料期間が1年間あるのでワーホリ滞在中を全てカバーできます。
この表は2019年4月の各行公式サイトの情報などを元に作成しました。
RBC (アールビーシー) |
TD (ティーディー) |
Scotiabank (スコシアバンク) |
BMO (ビーモ) |
CIBC (シーアイビーシー) |
|
ATM/支店数 | 4,200/1,200 | 4,000/1,150 | 3,600/900 | 未公開/900 | 未公開/1,100 |
Monthly Fee (口座維持費) | 12カ月無料 | 6カ月無料 | 12カ月無料 | 12カ月無料 | 12カ月無料 |
Transactions (※1) | 無制限 | 無制限 | 無制限 | 無制限 | 無制限 |
その他Transactions (他行ATM利用) | $1.5/回 | $2.0/回 | $1.5/回 | $2.0/回 | $2.0/回 |
Interac (※2) | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
国際ブランド | Visa | Visa | Visa | MasterCard | Visa |
利息 | × | × | × | × | × |
(※1) 同行ATM引き出し、Interacデビット支払い、預け入れ、口座振替など
(※2) デビット決済やEメール送金などのサービス(Interac Debit, Interac e-Transfer, Interac Cash, Interac Online, Interac Flash)
私の結論
5大バンク比較をしましたが、大きな違いは無いことが分かりました。
TDだけは口座維持手数料の無料期間が6カ月と他行に比べ半分しかないのは残念ですが、
TDのウェブサイトは一部日本語に対応していて日本人スタッフがいる窓口もあるとか!
私はCIBCを選びました。理由は最寄りの駅やショッピングモールでCIBCのATMをよく見かけたからです。
今はTangerine Bankを使っています。
月額の口座維持費用が永年無料、Chequingでも金利がもらえちゃうネットバンクもあります。(Tangerine、Simpiiなど)
Tangerine Bank(タンジェリンバンク)の口座開設の紹介記事もぜひご覧下さい。
https://wp.me/papUMt-Qv
まずは5大バンクのどれかを作るのが手っ取り早くていいでしょう。
ネットバンクは全てがオンライン手続きなので本人確認やカード発行まで時間がかかります。。
Interac(インタラック)とは
平たく言うとInterac(インタラック)はデビット決済のこと、と知っておけばいいです。
カナダでデビットと言うとこれを指します。
各行Chequing Accountに標準で付帯しています、別でInteracとの手続きはありません。
使い方はカードリーダーにタップするだけで、サインや暗証番号(PIN)の入力がありませんので支払いがスムーズです。
あらかじめChequing Accountにお金を入れておいてから使います。使うと即座に口座から買い物の金額が引き落としされます。
カナダで支払いはほとんどこれってほどよく使われています。
以下にInteracが提供する主なサービス概要を記しますが特に知っておく必要はありません。
Interacってデビット決済やe-Transfer(Eメール送金)ができるんだー😀くらいの認識でOKです。
Interac社について詳しくはこちら。
Interac Debit |
Interacマークがついたお店でデビットカードとして使える。 使い方はクレジット・デビットカードと同じようにカードリーダーに差し込み暗証番号(PIN)を入力。 |
Interac Cash |
InteracマークがついたATMでキャッシング(現金の引き出し)ができる。 Visaデビットよりも手数料が安い。 |
Interac e-Transfers |
Eメールアドレスだけでカナダ銀行間での送金ができる。同行宛て、他行宛て送金でも手数料が無料。 (銀行にもE-mail Transferはあるが最低でも数日かかる、こちらは早ければ即時に反映される。) |
Interac Online | Interacマークがついたオンラインショッピングサイトでの支払いに使える。 |
Interac Flash |
Interacマークがついたお店でカードをカードリーダーにタップするだけで$100以下の支払いが瞬時に可能。 サインや暗証番号(PIN)入力が不要でらくちん。 |
InteracとVisaデビットの違い
カナダでデビットと言えばInteracと書きましたが、デビットカードはこの他にも例えばVisaデビットがあります。
カナダではInterac以外、すなわちその他Visaデビットなどのことをデビットとは言いません。
そのためVisaデビットで支払うには”Credit.”や”I pay with Visa.”と伝えます。(でも決済はちゃんとデビットで行われます。)
デビットカードなのにクレジットで、と言うのはなんだか変な感じです~😑
Interac | 国際ブランドデビット(Visa, MC) | |
概要 |
カナダ国内利用に最適 オンラインショッピングにはほぼ使えない。 …Interac Onlineを使えば可能だが利用できるショップが少ない。 |
世界各国で利用できる 現地のお店やオンラインショッピングに使える。 |
手数料 (キャッシング) |
Interac Cashにより可能 手数料:低 |
可能 手数料:高 |
口座開設をするには
窓口がある店舗でキャッシュカード兼デビットカードを即日発行できます。
まずはChequingとSavingの2つを開設するのがいいと思います。
参考に私がCIBCで口座開設したときは30分かかりませんでした。
以下の口座開設に必要なものを用意して銀行窓口へ行きましょう。
- パスポート
- SINナンバー(Service Canadaでもらう紙)
- カナダ現住所の証明(各州発行のフォトカードID、ドライバーズライセンスなど)
- 滞在ビザの証明(学生ビザやワーホリなど)
- カナダの電話番号
- メールアドレス
https://wp.me/papUMt-zn
銀行窓口に行ったら、”I’d like to open my bank account.”(銀行口座を開設したいです。)と伝えましょう。
各口座の特徴、クレジットとデビット、ATMの使い方など教えてくれます。
利用規約など、ところどころでサインを求められます。
カナダ現住所の証明はSINナンバーの紙に現住所が書かれていたのでそれだけ見せたらOKでした。
Chequing Accountにはデビット決済”Interac”が付きます。
それに加え国際ブランド(VisaやMasterCard)も付き、1枚のキャッシュカードにInteracデビット+国際ブランドデビットが付帯します。
デビットだけでなくクレジットカードも欲しい場合はその旨を伝えましょう。クレジットカードにも種類があるので説明してくれます。
各行、Chequing Accountに様々なプランが用意されていますが、留学生・ワーホリの人なら口座維持費が無料になるNewcomers向けが一番お得になります。
これが適用されないと毎月手数料が発生しますので、念のためNewcomersアカウントの紹介ページをスクリーンショットに撮り
“I’d like to open my bank account of Newcomers package.”(新規移住者用の銀行口座を開きたいです。)と伝えるといいでしょう。
便利なオンラインバンクアプリ
オンラインバンクアプリは残高確認やe-Transfer、キャプチャデポジット(小切手をカメラで読んで預け入れができる)などとにかく便利です!
何よりいちいちATMに行って並ばずに済む!!
5大バンク全てに備わっています。
オンラインバンク登録設定は口座開設の手続きの中でします。
(2つ目の口座を開くわけではありませんのでご安心ください。)
ログインID、パスワードを決めてオンラインバンクのメイン画面が表示されるところまで担当者が一緒に確認してくれました。
(私はIDやパスワードをすぐに思い浮かばないタイプなのですが、そういう方はあらかじめ考えておくといいかも…)
カナダで日本のクレジットやデビットは使える?
日本のクレジットカードやデビットカードでも問題なくお買い物できます。
ただし国際ブランドはVISAを持っていきましょう。
JCB、AMEXでは使えないお店が結構あります。
セキュリティ対策にオンラインショッピングではなるべくペイパルを介して購入しましょう。直にカード情報をウェブサイトに登録するのは安全ではありません。
ちなみに私はソニーバンクVisaデビットや楽天カードを使っていましたが、給与受け取りにカナダの銀行口座が必要なのでCIBCとTangerineで口座開設しました。
海外で使えるおすすめクレジットカードを紹介した記事もぜひご覧ください。
銀行用語集
よく出る銀行の専門用語をまとめました。
Cheques | 小切手 |
Chequing Account | 当座預金口座 |
Saving Account | 定期預金口座 |
Money Transfer | 電信送金、振り込み |
GIC (Guaranteed Investment Certificate) | Saving Accountより高金利で投資寄り、元本保証型 |
ABM (Automated Banking Machine) | ATM(Automated Teller Machine)と同じ |
Withdraw | 引き出し |
Deposit | 預け入れ(現金や小切手で口座に入金できる) |
Branch | 支店 |
Interest | 利息 |
Fee | 手数料 |
Monthly Fee | 月額手数料(ほとんどのカナダの銀行では口座を維持するのに毎月手数料がかかる) |
Transactions | 取引(引き出し、デビット決済などひっくるめた言い方) |
eStatements | 紙の通帳の代わりとなるオンラインで管理できるオンラインバンク。無料で使えてスマートフォンアプリもあり便利 |
Pre-Authorized Payment | 口座振替 |
いつ仕事を始めてもいいよう早いうちに銀行口座を作っておくことをおすすめします!
ここまで読んでくださりありがとうございました。